子どもの成長というのは、本当にあっという間で、同時に一日一日が宝物だと感じさせてくれる。
ついこの前まで「おぎゃー」と泣いていた次女ちゃんも、もう0歳10か月。
この頃になると、体も心もぐんと育ってきて、いよいよ「その時」が近づいてきた。
そう、歩くという新たな一歩。
次女ちゃん、立つ。そして揺れる。
最近の次女ちゃんは、手をつかんで立たせると、足をぷるぷるさせながらもしっかりと踏ん張っている。
たまに何もつかまらずに、一瞬だけ立ち上がることもあって、おとーちゃんはそのたびに心の中でガッツポーズしてる。
「すごいね〜!立ったね〜!」
と、おかーちゃんが声を上げると、次女ちゃんはにこっと笑う。
その笑顔がなんとも誇らしげで、
「わたし、やったよ!」
って聞こえてくるようで。
まだまだ一人で長くは立てないけれど、膝のバネを上手に使って、床からぴょこんと立ち上がる姿も増えてきた。
そのたびに、おとーちゃんの心臓は「バクッ」となって、
「こけるなよ!」
と叫びたくなる。
だけど、転んで泣いても、また立ち上がろうとするその姿勢が、もうすでに立派だと思うんだ。
「一歩」が出そうで出ない、もどかしさ。
ここ最近の我が家では、次女ちゃんが歩くかどうかに一同が注目している。
長女ちゃんはというと、
「あるいてみなよ〜!こっちおいで〜!」
と、手を広げて誘っている。
その姿もまた成長だなと思うし、微笑ましい。
だが、次女ちゃんはというと、足を前に出そうとするも、まだ一歩が出ない。
ふらふらとバランスをとっては、おしりからストンと着地する。
でも、それがまた可愛らしい。
おかーちゃんと顔を見合わせて、
「もうちょっとだな」
と笑い合うこの時間が、かけがえのないものに思えてくる。
ハイハイから伝い歩きへ、そして……
伝い歩きはもう完璧。
ソファの端から端まで、つたいながら歩いているし、棚の前では思い切って手を離すこともある。
ハイハイのスピードもすごくて、いつのまにか台所に来ていたりするから油断ならない。
この前は、テレビ台の角に向かって猛スピードで突進していったので、あわてて抱きかかえた。
「おっと危ないぞ〜、次女ちゃん」
と、声をかけると、ケラケラ笑っている。
そういう瞬間が日常の中にポロポロ落ちていて、拾い集めるだけで幸せになる。
足の筋力もついてきたし、体幹もしっかりしてきたから、たぶん本当にあともう少しで歩き始めるはず。
おとーちゃんの中の、ちょっとした寂しさ
次女ちゃんが歩き出す日を、心から楽しみにしている。
だけど、どこかで「赤ちゃんだった日々が終わっていく」ことに、少しだけ寂しさを感じてもいる。
抱っこしていればすべて安心だった日々。
寝返り一つで大騒ぎしていたあの頃。
それがもう、だんだんと過去になっていく。
それでも、前に進む彼女の成長を、堂々と見守れる親でありたい。
歩いたその日、きっと我が家は大騒ぎになるんだろうな。
そしてその夜、きっとおとーちゃんはこっそり泣くんだと思う。
「その瞬間」を楽しみに
次女ちゃんが歩き出すまで、あと何日だろうか。
いや、もしかしたら明日かもしれないし、1週間後かもしれない。
とにかく、我が家はその瞬間を見逃さないよう、目を光らせている。
歩いたら、たぶんおとーちゃんは嬉しくて叫ぶ。
おかーちゃんは感動して拍手する。
長女ちゃんは負けじと走り回る。
次女ちゃんは……きっと得意げな顔で、次の冒険に踏み出していく。
その一歩が、我が家の未来をまた明るく照らしてくれる気がしている。
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