ニュースを見ていて、胸がぎゅっと締めつけられるような気持ちになりました。
広陵高校の野球部で起きた暴行事件。
その内容や、学校の対応のあり方には、多くの声が集まっています。
おとーちゃんとしては、事件そのもの以上に、そこに流れていた「空気」や「沈黙」、そして「思いやりの欠如」に目が留まりました。
「これって、育児にも通じることがあるなぁ」
そんなふうに感じながら、改めて我が家の育て方を見つめ直してみたのです。
長女ちゃん、次女ちゃんがこれから育っていく中で、どんな価値観を持ち、どんな社会の中で生きていくのか。
この事件は、家庭での関わり方に小さくても大切なヒントをくれているように思います。
1. 事件の概要と経緯
2025年1月下旬、広島県・広陵高校野球部の寮で、当時1年生の部員が寮内で禁止されていたカップ麺を食べたことをきっかけに、複数の2年生部員から身体的暴力を含む集団暴行を受けた事案が発生しました。
暴行の内容は、胸部や腹部の殴打、頬への平手打ちなど、身体への直接的な暴力があったとされます。
学校は加害生徒4人の暴行を認め、県高野連を通じて日本高野連へ報告し、3月に「厳重注意」、加害者は公式戦出場停止という処分を受けました。
しかし、この情報は当初公表されず、SNS上で情報が急速に拡散。
8月に入って投稿数が急上昇し、6日には学校が暴行を正式に公表せざるを得ない状況に。
事態への対応が遅れたことが、さらなる批判や辞退決定につながりました。
8月10日、広陵高校は夏の甲子園からの途中辞退を発表。
校長は「選手の人命を守る」としながら辞退の判断を「苦渋」と語りました。
SNSでは、「被害者視点の欠如」「透明性のなさ」「教育現場の旧態依然」「SNSの誹謗中傷への警鐘」など、様々な問題意識が噴出しています。
多くの有識者・著名人からは、被害者配慮の必要性、情報公開の重要性、部活動文化の改革などが求められています。
「なぜ、我が子が…」親としての苦しみ
今回の事件で被害を受けたのは、まだ高校1年生の少年です。
寮生活という、家族の目が届かない環境の中で、上級生からの暴行を受ける。
その状況を、あとから知ったご両親の気持ちを想像するだけで、胸が張り裂けそうになります。
報道によると、被害に遭った生徒の保護者は、事件の後、学校側とのやり取りの中で「息子の命が心配だった」と語ったそうです。
しかも、この暴行は1回きりではなく複数回にわたり行われ、本人が訴えるまで表に出ることはなかったとのこと。
「どうしてこんなことが起きたのか」
「どうして誰も止めてくれなかったのか」
その無念や不安、怒りは、計り知れないものだったと思います。
そして、親としてもっともつらいのは、我が子が傷ついて帰ってきたときに、「それを知らなかった」自分の無力さと向き合う瞬間かもしれません。
信じて送り出した学校や指導者が、守ってくれなかった。
その現実に直面したとき、親の心はきっと深く裂かれるのです。
おとーちゃんも、もし長女ちゃんや次女ちゃんがそんな目に遭ったらと思うと、ただただ抱きしめて「ごめんよ」としか言えないような気がします。
我が家の育児に活かせそうなポイント
この事件から学び得ることは、家庭での育児にも多く通じると思います。
長女ちゃんや次女ちゃんの未来のために、以下のようなことに注意するとよいかなと。
1. 対話と安心感の空間づくり
ルールを破った子が過剰な処罰や無視を受けたり、罪悪感を抱え込んでしまったりしないよう、まず「何があったのか」を安心して話せる雰囲気をつくることが大切です。
2. 透明で納得できるルール設定
ルールを子どもが自分で理解し納得できる形で提示し、その目的や意味をしっかり伝える。
納得できるルール設定が、子どもの心の安定にもつながります。
3. 「被害者視点」の配慮を習慣に
もし妹や友達が困っていたら、どう思うかを一緒に考える習慣をつけることで、他者への共感と配慮を育むことができます。
4. 大人の言葉と態度の模範性を意識
上下関係や権威を強調する文化ではなく、対等な目線で「どうしたら気持ちよく過ごせるか」を大人自らが示していくことが、子どもに安心感を与えます。
5. 情報、言葉の「速さ」と「慎重さ」のバランス
SNSや情報の拡散の速さに追われず、子どもへの対応では「すぐに結論を出す前に、事実をちゃんと確かめてから話す」姿勢を意識すること。
正しく理解し合えるよう配慮することが、安全なコミュニティづくりに役立ちます。
まとめ
広陵高校の事件は、学校の対応の是非を超えて、「共感の欠如」や「透明性のなさ」が育児にも直結するテーマであることを示しています。
我が家では、以下のことを大切にしていきたいと思いました。
- 安心して話せる雰囲気づくり
- 透明で納得できるルール設定
- 他者への共感と配慮の習慣
- 大人の模範としての言動
- 情報対応における「速さ」と「慎重さ」の両立
育児という小さな社会づくりの中でも、誠実さと優しさが根づかせられるよう、おとーちゃんとして誠意を持って取り組んでいきます。
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